札幌地域労組恵友会支部 不当労働行為救済申立

札幌地域労組恵友会支部 不当労働行為救済申立

2016年10月17日、札幌地域労組恵友会支部は、法人側が職員説明会の場で繰り返し組合批判をしたことなどが不当労働行為に当たるとして、北海道労働委員会に救済申し立てを致しました。

労働組合に対する“批判や嫌がらせ”などの攻撃は違法行為です。

我々、札幌地域労組は御用組合ではないので、そのような行為には剣を抜き、徹底的に立ち向かいます。

※御用組合とは…(ごようくみあい、英: yellow union、独: Gelbe Gewerkschaft、中: 黄色工会)は、雇用者(使用者)側が実権を握っている労働組合を指す。 欧米や中国の訳語にもあるように俗に黄色組合(おうしょくくみあい、きいろくみあい)と呼ばれる。 対義語は紅色組合。

 

以下、不動労働行為事件救済申立書の内容を転載致します。

1、申立人

〒060-0806
札幌市北区北6条西7丁目 北海道自治労会館 3 階
札幌中小労連・地域労働組合
(略称・札幌地域労組)
執行委員長 柿本清美
℡011-756-7790 Fax011-756-7792

2、被申立人

〒001―0930
札幌市北区新川715番地 2
社会福祉法人札幌恵友会
理事長 吉 岡 滋 子
℡011―769-6868 Fax011―769-6800

3、請求する救済の内容

1.被申立人は、団体交渉での回答内容を一方的に翻したり、本来、団体交渉の場で回答すべき事柄を、組合を差し置いて職員説明会の場で述べるなどして、組合の団体交渉権を侵害してはならない。

2.被申立人は、職員説明会の場で申立人組合の運営方法や団体交渉の要求内容について一方的に批判するなどして、申立人組合の運営に支配介入してはならない。

3.被申立人の上記各不当労働行為について、組合に対する謝罪と再発防止を誓う内容を記した陳謝文を、1.5m×1m四方の白紙に72ポイント以上の大きさのゴシック文字でプリントし、被申立人法人が運営する各介護施設の正面玄関の見易い位置に10日間掲示し、同時に同文を法人のホームページに10日間掲載させる旨のポストノーティスを求める。

 

4、当事者

1.被申立人、社会福祉法人札幌恵友会(以下「法人」という)は、1977年11月7日に設立され、肩書地に法人本部を置き、札幌市内で主に高齢者を対象とした7つの介護施設を運営し、さらに神恵内村において介護老人保健施設を運営する。従業員は全体で約500名である。

 

2.申立人、札幌中小労連・地域労働組合(以下「組合」という)は、規約上の略称を札幌地域労組といい、2002年11月30日に旧・札幌中小労連(1968年3月8日設立)と旧・札幌地域労働組合(1975年2月8日設立)が合併した組織である。

肩書地に本部事務所を置き、札幌近郊の中小企業労働者約2,000名を組織している。札幌地域労組恵友会支部(以下「支部組合」という)は、2015年11月4日に札幌地域労組が職場支部として組織し、現在、約140名の組合員を擁している。

札幌管理職ユニオン恵友会支部(以下「管理職ユニオン」という)は、組合に加盟する札幌管理職ユニオンの支部として2015年11月23日に法人に雇用される施設長、事務長、課長職ら9名によって結成された。

組合と支部組合および管理職ユニオンの三者は、不祥事が続いた法人の健全化を目指す取り組みで共闘している。

なお、法人には2012年11月21日に結成された UA ゼンセン札幌恵友会労働組合が存在する。(組合員数不詳)

 

5.不当労働行為を構成する具体的事実

(1)組合が結成されるまでの経緯

(ア) 法人は、道庁から社会福祉法第56条第2項に基づく次の行政処分を受けている。なお、4回の改善命令を受けた社会福祉法人は、全国に例がない。

2004年2月19日。第1回改善命令。
2012年3月13日。〃2 〃 。
2014年1月10日。〃3 〃 。
2016年3月29日。〃4 〃 。

 

(イ) 1回目と2回目の処分は、いずれも当事の理事長による道の幹部職員に対する不適切な便宜供与事件であった(1回目は贈収賄事件に発展し、H 理事長は執行猶予、Y 支庁長は実刑)。

 

(ウ) このようなことが続いても、元道議会議員の K 理事長は不適切な運営を止めようとしないため、2013年5月、職員有志らは K 理事長の辞任を求める署名を集め北海道知事に提出した。その後は、道や札幌市に対し積極的に内部告発を続けた。

 

(エ) 行政の担当者と連携したこのような活動は、その後の3回目および4回目の改善命令につながった。法人は彼らに対し、降格処分や左遷で弾圧した。

 

(オ) この活動の中心メンバーは、後に誕生する管理職ユニオンの核となった。

 

(カ) 法人は、12名の理事および25名の評議員(うち12名は理事と兼務)で運営されているが、その多くは法人が神恵内村で運営する介護老人保健施設神恵内998の F 施設長(医師)の関係者で占められ、本来、互いの牽制態勢が求められる理事会は、まったく機能しなかった。

 

(キ) この F 医師が実質的オーナーであった株式会社とんでんは、介護報酬3億7千万円の不正請求が発覚し、2011年7月に道から介護事業者の指定を取り消された。さらに、翌2012年2月28日 F 医師は、北海道厚生局から診療報酬の架空請求事件(1千万円超)で5年間の保険医取り消し処分を受けた。F 施設長の行為は、法人の就業規則では懲戒解雇処分に該当するが、理事会はそのことをなんら問題にせず、同人を施設長として雇い続けた。

 

(ク) これに対し道は、F 施設長との雇用契約を速やかに終了するよう法人に対し口頭指導を続けたが、法人は後任が見つからないことを口実に現在に至るまで F 施設長を雇用し続けている。

 

(ケ) F 施設長は、札幌市内で有料老人ホームを運営する株式会社光ハイツ・ヴェラスのオーナー経営者であるが、そこの従業員に対し F 施設長は恵友会のことを指して「あそこはウチの子会社だから」と説明している事実がある。

 

(コ) F 施設長が実質的に法人運営の主導権を握っている実態は、業界では周知の事実であり、行政もそう見ている。

 

(2)組合結成後の経過

(ア) 職員有志らは、施設利用者の生活と自分たちの職場を守るためには、法人の経営陣の健全化が避けられないと考え、組合のサポートの下2015年11月4日に支部組合を、同年11月23日に管理職ユニオンをそれぞれ結成し、両組織とも結成当初から理事会・評議員会の刷新を運動の大きな目標に据えた。

 

(イ) 同年11月26日から開始された団体交渉で、組合は理事長・専務理事らの業界としては高額の報酬(計約2千万円超)を問題視したほか、この間、道や市が法人宛に役職員に公開し改善に向け議論するように指示した各種の指導文書を理事長らがひた隠しにしていたことなどを批判し、理事長らの不適切な経営姿勢を厳しく追求した。

 

(ウ) 翌2016年2月19日の第3回団体交渉では、介護現場が人手不足で入浴介助の回数を減らすほど混乱をきたしている実態があるにもかかわらず、そのことに対し A 専務理事らが全く無能・無感心であることが明らかとなり、組合の怒りは遂に頂点に達し、理事・評議員・監事ら全員の辞任を迫るに至った。

 

(エ) 3月11日に開催された団体交渉で、組合は F 施設長の問題について「もし一般の介護職が資格停止処分を受けるような不祥事を起こしたらどうなるか」と問い質したところ、A 専務理事は小さな声で「辞めていただきます」と答弁した。さらに4月1日の団体交渉では、A専務理事が「F 先生は雇用期限が満了する6月末で辞める」旨答弁し、組合側に理解を求めた。

組合は本人が辞めるのであれば懲戒解雇を求める意味は薄れたとして、この回答を了承した。

 

(オ) 3月29日、道は法人に対し4度目となる改善命令を発し、第1項として、経営基盤の健全化を求める意味から、「6月賞与の支給期までに、法人年間事業費の12分の1以上の資金を確保し、それが困難な場合は同じ地域で経営基盤の強化などに実績のある社会福祉法人から多数の役員の参画を得て、又は、当該役員に経営を委ねるなどで新体制を構築し、経営基盤の強化に取り組むこと」を求めた。

なお、年間事業費の12分の1の資金とは約2億5千万円であり、これは寄付でなければならない。(札幌市の見解)

 

(カ) さらに改善命令は第2項として「法人はこれらの事態に至らしめた本部役員及び管理職員の責任を明確化するとともに、今後は、法令はもとより、所轄庁の改善命令、指導事項の他、法人が定めた諸規定を法人本部の役員及び管理職員が厳格に遵守し、法人職員にも周知徹底が図られると認められる本部体制を構築すること」などを求めた。

 

(キ) この改善命令の扱いは、改正社会福祉法の施行にともない、4月1日から札幌市の所管となった。

 

(ク) 4月16日、法人の C 理事長および A 専務理事は突然辞任し、理事長職務代理者に筆頭理事の I 氏(神恵内村社会福祉協議会会長)が就いた。

 

(ケ) その頃、法人の再建を案じた札幌市は、市内で社会福祉法人を運営する X 会に協力してもらう案を法人側に示すとともに、組合にも協力を求めた。X 会は年間事業費の12分の1を寄付することを了解し、その条件として法人の役員刷新を求めた。

このことは5月26日開催の評議員会・理事会の直前に、開催場所の札幌サンプラザに於いて札幌市側より法人側(I 理事長職務代理者)へ伝達され、了承を得ていた。

 

(コ) 5月26日に開催された理事会では、理事の欠員を埋める名目で、会場の外で待機していた M 田氏(まちづくり戦略研究所所長。札幌市OB)ら3名が唐突に理事に就任した。

この場で一連の手続きを主導したのは、F 施設長の強い影響下にある I 理事長職務代理者および M 屋理事(神恵内ハイツ998事務長)ら神恵内関係者であった。

M 田氏らの理事就任は、理事会を準備した法人本部の管理職らにも一切知らされていないクーデター的就任だった。

 

(サ) この場で、F 施設長の元部下である元看護師の吉岡滋子氏(評議員)が理事長に就任した。この理事会では、札幌市があっせんした「X 会による協力」の案はいとも簡単に否決された。

一方、M 田氏らが持ち込んだ中国在住の M 岡氏が資金協力する案が採用された。ところが、M 岡氏の案は、改善命令が求める寄付金の要件を全く満たしていなかった。

 

(シ) M 田理事はその後、副理事長(専務理事を兼務)に就任したが、彼が真っ先に挨拶に向かったのは神恵内村の F 施設長のところであった。そして6月末で期限を迎える同人の雇用契約を9月末まで更新した。

 

(ス) 組合は、理事長・専務理事らが辞めた後も、法人運営が相変わらず F 施設長の強い影響下にあるとして、F 施設長の解任と全理事の辞任を求め時限ストを通知し、6月16日12時30分から2名の組合員による1時間の時限ストと、法人本部の敷地内で約60名の支援者を集めた抗議集会を開催した。この様子は民法テレビのニュースで報道された。

 

(セ) 同日付で法人側は、組合に対し質問書を手交した。それには、組合が F 施設長を批判していることに対する疑問と、組合の争議行為が組合活動の趣旨を逸脱していると指摘し、組合が理事会の刷新を求めている点に関しては経営権や人事権を侵害すると主張したうえで、組合の見解を求めてきた。これに対し組合は、団体交渉の場で答えると回答した。この質問書には、後に発生する M 田副理事長による不当労働行為発言の意図が分かりやすく出ている。

 

(ソ) 6月20日16:30から組合の鈴木一副委員長と M 田副理事長が法人本部で面談した。その際、M 田副理事長は組合が F 施設長を激しく批判している点について「これは名誉毀損だ」などと強く反発した。これに対し鈴木副委員長は、F 施設長は診療報酬の架空請求事件以外にも様々な非違行為があることを示し、直ちに解任すべきであると反論した。

 

(タ) 7月4日、吉岡理事長になって初めての団体交渉が開始された。組合は前理事長との交渉から継続している F 施設長の解任を迫ったが、これについて M 田副理事長は「F 先生への処分は、理事会で処分しないことが承認されているので、処分は不利益不遡及の原則に反する」などと反論し、さらに「どうしても処分するというなら皆さんの中にも処分しなければならない人が出てくる」などと脅した。

 

(チ) この団体交渉における M 田副理事長の主張は、不利益不遡及の原則と一事不再理の原則を取り違えて主張しているようだったが、組合の調査では F 施設長の架空請求事件については、法人内で処分が検討された事実は一切なく、また、その時点で法人の就業規則に懲戒規定が存在しているのは明らかである。不利益不遡及の原則も一事不再理の原則のいずれも、F 施設長を処分できない理由としては失当であるにもかかわらず、このように M 田副理事長は強引に F 施設長を庇い続けた。

 

(ツ) 8月1日に開催された団体交渉で、組合は M 田副理事長による F施設長への擁護する姿勢を批判するとともに、これは4月1日の団体交渉における法人の組合に対する答弁を翻すもので、不当労働行為であるとして抗議した。M 田副理事長は特に反論もせず、同席した T 理事は「F さんは本当に困った人だ。契約期限の9月末で辞めてもらう」旨答弁した。

 

(テ) ところが、法人は組合への団体交渉での回答を再び翻し、F 施設長の雇用契約を更に延長する手続きをとった。このことについて、組合への事前説明は一切なかった。

 

(ト) また、今後の改善計画について、組合が誠実に労使協議するよう求めている点について、法人側は改善計画が具体化したら組合と協議する旨答弁した。ところが後にこれも反故にされ、法人は一般職員への説明会を強行するのである。

 

(ナ) 組合は9月29日付の団体交渉の申入書で、組合への答弁を翻した事実は不当労働行為に当たる旨指摘した。また、それ以外にも F 施設長を雇用し続けることを含むコンプライアンス違反が多々あることを指摘し、来る団体交渉で協議することを求めた。

 

(ニ) 9月30日、法人は組合に対し「団体交渉よりも先に一般職員らを対象とした説明会を2週に渡って実施するので、団体交渉の開催はその後になる」旨電話連絡してきた。これに対し、「法人の正常化について結成以来真剣に取り組んできたのはこの組合であり、このことについて交渉権を持っているのは労働組合だけである。それを差し置いて、職員への説明会を先に実施するのは組合軽視であり不当である。前回の団体交渉でも、再建計画について組合と話し合うと約束したはずである」旨口頭で抗議した。しかし法人側は、団体交渉は職員説明会が終わった後で開催するとの主張を譲らなかった。

 

(ヌ) 法人は、次の日程で今後の法人の再建案について、職員らを前に計6回に渡り説明会を開催した。所要時間は約2時間30分で、説明の殆どは M 田副理事長が発言した。

10月5日(水)18:30特養ホームたんぽぽの丘
6日(木) 〃 老人保健施設茨戸アカシアハイツ
7日(金) 〃 特養ホーム新川エバーライフ(法人本部)
11日(火) 〃 特養ホームたんぽぽの丘
12日(水) 〃 老人保健施設茨戸アカシアハイツ
13日(木) 〃 特養ホーム新川エバーライフ(法人本部)

 

(ネ) この話の中で、M 田副理事長は先ず自らを「私は行政出身で、法律についてのレベルが高いと自負している」と自慢したうえ、当初、札幌市当局が法人経営の再建のために連携をあっせんしていた X 会については、「乗っ取り屋」であると言い放った。さらに市内の社会福祉法人 Z 会と連携することを説明し、それは「改善命令を解除させるための連携」である旨述べた。また、改善命令の次の行政処分は、通常、法人役員への解職勧告であるところ、M 田副理事長はそのことに触れず「次は行政処分で認
可取り消しとなり、札幌恵友会はなくなる」などと職員らの不安を煽った。その上で、「過去ばっかりつついている、そういう人は自分の道を模索して欲しい」などと暗に退職することを促し、自らが説く再建方針に従うよう述べた。

 

(ノ) M 田副理事長は、説明会の最後の部分で組合のことに触れ、「今の組合のやっていることは、違うと思います」などと、あたかも当組合の活動に問題があるかのような口調で、組合運営に関する批判を繰り返した。

 

(ハ) 組合批判の話の殆どは6回とも共通する内容だったが、最後の10月13日の説明会では、組合の鈴木副委員長を名指しし、「(団体交渉の要求)議題には、全組合員の意見を反映させているのか、鈴木さんだけの意見ではないのか?やるからには真剣にやっていただきたい」などと述べ、一般の職員らに対し、あたかも組合に問題があるかのような印象付けを行った。

 

(ヒ) 組合が団体交渉で F 医師(神恵内998施設長)の処分を要求していることについては、「組合のやることじゃない」などと激しく批判した。

 

(フ) さらに、組合が9月29日付の要求書で、年末賞与については就業規則(賃金規定)の規定する基本給の2.5ヶ月で団体交渉を求めているにもかかわらず、これに関する支給内容を組合をさしおいて、一般職員らに対し1.2ヶ月を支給すると回答した。

 

(へ) これらの事実は、労働組合法第7条2号(団交拒否の禁止)および3号(組合運営に対する支配介入の禁止)に抵触する不当労働行為である。

以  上

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