マスコミ報道後も利用者への虐待姿勢続く、内部告発をした2名の組合員へは弾圧

札幌地域労組は8月27日、社会福祉法人公和会が運営する特別養護老人ホーム・ルミエール(札幌市白石区 長沼政幸理事長) において認知症の利用者(現在組合が確認したのは70~90代の5名)に対し、ゲンコツで殴ったり 「早く、喰え」と暴言を吐くなど日常的な虐待がおこなわれているとして、上田文雄札幌市長に対し内部告発を行い、 その内容を記者会見で公表しました。

利用者への虐待は、今年の春頃から顕著になり、6月28日に男性ケアワーカーによる虐待行為を目の当たりにした組合員のTさんが上司に報告したが、上司や施設長は問題の男性を勤務から外すどころか、現在も通常業務に就かせています。

今回の内部告発を知った長沼シズ子施設長は、虐待事件の第一通報者であるTさんに対し 「あなた、施設をつぶす気なの!」と机をたたいて恫喝をしました(8/26午前)。

更に、その翌日の新聞報道に逆上し 「告訴してやる!」と怒鳴りつけたという(8/27出勤時)。

 

この問題は新聞やテレビが大きく報道しましたが、 施設側は事の重大性を理解できず、職員らに「絶対にしゃべるな」と箝口令を敷いています。

そして勇気を持って、高齢者虐待を止めさせようと内部告発に踏みきった2名の組合員へは、連日、陰湿な村八分的報復が続いていますが、 彼女たちは毅然と仕事をこなしています。

なお、マスコミ報道後もルミエールでは、いつもどおりの虐待が維持され、虐待の常習者と目されるNなどは、 いつもと変わらず利用者へ向かって「座れって、言ってるべや」などと暴言を吐き続けています(8/27夜勤時)。

 

「よく言ってくれた」と感謝の声

マスコミ関係者の努力により、この1~2日のうちに、 虐待被害者の家族の方々と連絡が付きだしました。

新聞報道を見た家族は皆驚きながらも、「そういえば以前、おばあちゃんが 『昨日、怖いお兄ちゃんに殴られた』と言っていたが、まさか本当に殴られているとは思わなかった」と述べています。

また、日常的な暴行を受けた疑いのある利用者(脳血腫で入院中だが施設内での暴行が原因か?)の家族は、 法的措置を取りたいと述べています。

家族の方々は皆、異口同音に「よくぞ、言ってくれた」と感謝の声を届けてくれています。 この言葉が、内部告発をした組合員には何よりの励みとなります。

いずれにせよ、組合は虐待問題を根本から解決するためにも、 利用者の家族会結成が重要と考えます。今後正式な家族会発足へ向け、福祉関連職場の組合員の皆さんの応援も含め、 不安をかかえる利用者家族の相談に対応する予定です。

長期戦も予想されるが、広範な世論に訴え虐待問題の根本解決を目指していきます。ご支援をお願い致します!