内部告発以降初の団体交渉開催

2月1日18時30分より、札幌市白石区の特養ルミエールに於いて、内部告発以降初の団体交渉が開催されました。

組合側は、長沼政幸理事長と長沼シヅ子施設長らに対し、行政処分(昨年12月20日付け札幌市からの改善命令) が下された以降も、施設全体の虐待モードは改まっておらず、それどころか現に今年になっても入居者への虐待や 不適切処遇が未だに続いている事実を指摘し、それを防止するために管理職による夜間の巡回を実行するよう強く 迫りました。

これに対し鈴木則子副施設長は「管理職が巡回しても、その時だけ真面目に仕事するので無意味だ」 などと、最初から虐待の実態把握をする気さえ無い姿勢を示しました。

これが、札幌市へ「改善報告」を提出した直後のルミエール経営陣の姿です。

 

団体交渉を妨害し、ルミエール虐待に手を貸す前田尚一弁護士

私たち組合は、現在も続く入居者への虐待を、一刻も早く止めなくてはという思いで今回の団交に臨みました。したがって、「未だに虐待は無かった」などと開き直る長沼理事長・施設長夫妻らに対しては、当然その責任を鋭く追求することになります。(ほかになす術があれば教えてください)

しかし、団交で組合が満身の怒りをもって理事長らの責任を追及しようとしても、前田弁護士が強引に間に割りこみ、 組合と理事長の直接対決は阻止されてしまってます。

今回の団体交渉は終始そのような調子で、前田弁護士にかき回され、使用者が「団交に応じた」アリバイづくりだけが残りました。

憲法28条は労働者に団体交渉権を保障していますが、使用者はただ単に団交に応じればそれで良いというものではありません。

労組法は使用者の不誠実な交渉態度を不当労働行為(労組法7条)として禁じ、そういう場合は組合が 労働委員会に申し立てできる救済システムになっています。

 

ところで、ルミエールにおける団交で、組合と経営側が 直接対話しようとしている時に、間に入って交渉を積極的に妨害し、理事長ら経営側の発言までも封ずる前田弁護士の行動は、ど真ん中の不当労働行為に該当します。

彼はプロの法律家として、自らが団交で演じた状況が、 既に組合が労働委員会へ申し立て可能な域に達していることを十分に認識しています。

わざと仕事を作ろうとしているとしか思えません。最近、こういう弁護士が増えました。ちなみに彼は、北大法科大学院(ロゥスクール)の講師です。

 

前田尚一弁護士の公式ウェブサイトは>こちら<

 

なめられた行政処分--札幌市へは「深く反省」と華麗に二枚舌で対応

ルミエールの経営者は未だに一切の虐待を認めず、内部告発したルミエールユニオンの多田さん、坂本さん、 地域労組書記長の鈴木、そして熱心に虐待問題を取材した道新のF記者らを逆恨みして計1500万円の 慰謝料請求裁判を起しています。

一方で札幌市からの行政処分には、しおらしく「深く反省します」と改善にむけた報告書を提出しています。

ルミエール事務局は「札幌市と協議して改善報告書を作成した」と胸をはっています。しかし、未だに虐待を認めない施設が、また、虐待の実態を把握しようともしない施設が、 何を反省し、どのような改善をするというのでしょうか。

虐待を認めないからこそ、未だに虐待が続くのです。

私たちは、全国初の「行政処分」も、開き直りの経営者のもとでは虐待防止の効果をほとんど持たないという現実を、 今、目の当たりにしています。

一つの山を越えたら、もっと大きな山が立ちはだかっていたというのが内部告発者たちの心境です。ここで諦めることは、虐待されている高齢者を見殺しにすることと同じです。

決して諦めません。引き続きご支援の程、宜しくお願い致します。