行政処分以降も虐待が続く
2005年2月23日、自治労会館3階にて報告集会が行われました。
集会当日(2/23)の天候は朝から大雪、札幌市内は大渋滞のうえ電車も止まるなど最悪。
そんな悪条件下にもかかわらず、約10箇所の福祉施設を含む地域労組の組合員、 福祉施設の経営者、自治労関係者、市議会議員、そしてルミエール利用者の家族など約100名の 方々が集会に参加してくれました。
まず虐待問題を内部告発したルミエールユニオンの多田さん、坂本さん両名から、 内部告発した以降の職場の状況について報告がありました。
さすがに最近は2人の前で露骨な虐待をする職員はいなくなりましたが、一部の職員からは 「未だ虐待がある」と報告があり、最近も入所者が痛がる足ツボを押さえる虐待が発生し、 更に夜勤の際の着替えをさせないケース(8月27日の内部告発で指摘した事項)が未だに続いています。
これらのことは既に施設に報告していますが、ルミエールは改善策を講じませんでした。
このことが翌24日の道新朝刊に報じられると、ルミエールはあわてて「更衣チェック表」なるものを作成しました。しかし、これは着替えをさぼる職員も着替えの欄に○をするので全く意味がありません
組合は、夜間の管理職による巡回を要求していますがルミエール幹部は「組合に言われたから巡回するという 訳にはいかない」と、どこまでも利用者の人権には関心が無い姿勢を維持しています。
ルミエールは昨日(2/24)から、この集会での多田さん、坂本さんの発言を逆恨みして、 他の職員に「多田さん、坂本さんが、貴方のことをちゃんと仕事してないと批判しているが本当か?」 などと、わざとに職場の人間関係を悪化させるようなことを仕掛けています。
札幌市や道庁は、これでもルミエールの姿勢を「改善に向かっている」と評価するのでしょうか?
私たちは今後、行政の姿勢を問い質していきます。
虐待を放置し続けるルミエール経営者の責任を問う
報告集会の後半では、多田さん、坂本さんが、札幌地域労組や北海道新聞とともにルミエールの経営者から1500万円の損害賠償請求で訴えられている裁判で、組合側の代理人を務める川村俊紀弁護士から、法律家からみたルミエール虐待問題を語っていただきました。
以下、川村弁護士コメント
この問題は次の2つの点で重大な人権侵害である。
①本来、安全で快適な生活が保障されるはずの入所者の基本的人権が、暴力によって侵害された。
②そういう虐待を止めようと動いた労働者を村八分にし、いじめたり裁判で訴えるなどの不利益な取り扱いをした。
ルミエールは労働者から虐待の報告を受け、どんな対応をしたのだろうか?同僚の虐待行為を施設に報告するということは、加害者からの恨みなども考えると、相当の勇気を必要と する行為であり、施設はそういう職員を、『よくぞ言ってくれた。施設の危機を救ってくれた』として、 報告を丁寧に聞き『施設は貴方を護ってあげますよ』という姿勢を取るべきだ。
ところがルミエールは『施設をつぶすのか』というのであり、虐待の通報者に対する対応が全くあべこべだ。
ルミエールは裁判で『虐待は事実無根だ』と主張しているが、きちんと調べたのだろうか?施設長は多田さんからの虐待の報告を、廊下での立ち話で済ましたのである。
裁判では、ルミエールが主張するような「加害者が否定しているから水かけ論だ」ということにはならず、 いずれ真実が明らかになる。
(多田・坂本両名がルミエールを訴えた)反訴請求の裁判は、この虐待問題の責任を明確にした上で、 経営者の姿勢を改めさせることを目指す。
引き続きご支援をお願い致します。